「FM OTSU ENGLISH HOUR」の第17回目(10月26日放送)テキスト
第17回放送10月26日午前7時20分放送 Your Song – Elton John
Your Song – Elton John
僕の歌は君の歌
エルトン・ジョン
Single by Elton John
from the album Elton John
Released on 26 October 1970
Recorded in January 1970
Studio Trident (London, England)
Genre Traditional pop, soft rock
Length 4:03
Songwriter(s) Elton John, Bernie Taupin
Producer(s) Gus Dudgeon
■ポイント
今夏、英王室のカーボンオフセットでもマスコミを賑わした72歳サー・エルトン・ジョンが「君がいてくれることがどんなに素晴らしい人生か」と歌い込む内気なラブソング Your Song (僕の歌は君の歌)をご一緒に楽しみましょう。
Let’s listen to and talk about a love song “Your Song” by Sir Elton John who reportedly defended the Duke and Duchess of Sussex’s use of a private jet this summer. The lyrics read “How wonderful life is while you’re in the world”. Enjoy!
■キーフレーズ
If I did, I’d / If A did, B would
■キーフレーズの用例
If I had much money, I would buy a big house.
もしお金がたくさんあったら、大きな家を買いたいのに。(実際はお金がないので買えない。)
If I was a sculptor… I would carve your image out of wood.
もし彫刻家だったら、君の像を木で彫っていたのに。(実際は彫刻家ではなく、像は彫れない。)
If I was a man who makes potions… I would make you fall in love with me.
もし、魔法の薬を作る人だったら、君を僕に一目惚れさせていたのに。(実際は魔法の薬を作る人ではないので、そんなことができない。)
If I were you, I would not say such a thing to him.
もし、私があなただったら、彼にそんなことは言わない。
■Lyrics 歌詞
It’s a little bit funny, this feeling inside
ちょっとおかしな僕の内面の思い
I’m not one of those who can easily hide
僕はそれを隠すことができる人ではない
I don’t have much money, but, boy, if I did
お金はないけど、もしも、そうだな、お金を持っていたら(注1)
I’d buy a big house where we both could live
二人が住めるような大きな家を買いたい
If I was a sculptor, heh, but then again, no
もし僕が彫刻家だったら、そうだな、いややっぱりそれはないな(注2)
Or a man who makes potions in a travelling show
もし僕が地方興行で魔法の薬をつくる旅芸人だったら。。。(注3)
I know it’s not much, but it’s the best I can do
そんな大それたものではないけれど、僕ができる最高のこと
My gift is my song, and this one’s for you
それは、天から僕に与えられた歌、その歌を君に贈ります(注4)My gift is my song
And you can tell everybody this is your song
この歌は自分の歌、とみんなに伝えてほしい
It may be quite simple, but now that it’s done
とてもシンプルだけど、これで出来上がっている
I hope you don’t mind, I hope you don’t mind
気にしないでほしい
That I put down in words
僕が歌詞のなかに書き込んで
How wonderful life is while you’re in the world
君がこの世界にいることがどんなに素晴らしい人生かと歌うことを(注5)
I sat on the roof and kicked off the moss
僕は屋根に座って、そこに生えている苔を蹴り落した(注6)
Well, a few of the verses, well, they’ve got me quite cross
実は、歌詞のいくつかは僕を混乱させたんだ
But the sun’s been quite kind while I wrote this song
でも、この曲を書いている間の太陽はとても優しかった
It’s for people like you that keep it turned on
この歌は君のようにスイッチをオンにし続けてくれる人に向けたもの(注7)keep it turned on
So excuse me forgetting, but these things I do
忘れてしまう僕は申し訳ないのだが、やっぱり忘れてしまう(注8)excuse me, but
You see, I’ve forgotten if they’re green or they’re blue
ほら、(君の眼が)緑色か青色かを忘れてしまった
Anyway, the thing is, what I really mean
いずれにしても、本当に言いたいことは
Yours are the sweetest eyes I’ve ever seen
君の眼は今まで見た中で一番素敵だ、ということ
And you can tell everybody this is your song
It may be quite simple, but now that it’s done
I hope you don’t mind, I hope you don’t mind
That I put down in words
How wonderful life is while you’re in the world
この歌は自分の歌、とみんなに伝えてほしい
とてもシンプルだけど、これで出来上がっている
気にしないでほしい
僕が歌詞のなかに書き込んで
君がこの世界にいることがどんなに素晴らしい人生かと歌うことを
I hope you don’t mind, I hope you don’t mind
That I put down in words
How wonderful life is while you’re in the world
気にしないでほしい
僕が歌詞のなかに書き込んで
君がこの世界にいることがどんなに素晴らしい人生かと歌うことを
■補足説明
(注1)but, boy, if I did
boy は、口語で用いられる一種の感嘆詞として「そうだな」と訳しました。その後で出てくる heh も同様に感嘆詞です。
(注2)heh, but then again, no
heh は感嘆詞として訳しました。(注8)excuse me, but は、やや内気な主人公が「いや、やっぱり違うな」と「もち大金をもっていたら」とか「彫刻家だったら」といった現実とは違うことを語ることを自嘲している、と解釈しました。
(注3)potions in a travelling show
potions は(やや根拠にかける)魔法の薬、とくに大道芸などで大げさにふるまわれる魔法の薬のことです。あるウェブサイトでは “Typically, witches brew up potions to make people fall in love” 「典型的なのは、魔女が薬を吹きかけると人々は恋に落ちる」と言っています。https://forum.wordreference.com/threads/potions-in-a-travelling-show.447628/
(注4)My gift is my song
my gift は、天から私に与えられた贈り物と訳しました。他に「天賦の才能」という意味もあります。文脈から言って、「大金持ちでも、彫刻家でも、大道芸人でもない、自分はシンガーソングライターと言うのが唯一の天賦の才能だから、歌を作って君に贈る」と解釈する方が適切かもしれません。
(注5)put down in words
put down は「書く、記す」です。その次の詞にある “How wonderful life is while you’re in the world”「君がこの世界にいることがどんなに素晴らしい人生か」を書く、という意味として訳しました。
(注6)kicked off the moss
kicked off the moss は文字通り「屋根に生えた苔を蹴り落した」と訳しましたが、get going「前に進み続ける」、get busy「忙しく活動する」という意味との解釈もなりたります。なぜかというと “As we say, moss never grows on a rolling stone.” 「苔は、転がる石には生えない」から。 https://forum.wordreference.com/threads/kick-off-the-moss.866546/
(注7)keep it turned on
turn on は「(部屋の電気などの)スイッチを入れる」「活動中にする」などの意味ですが、問題は it が何を指すかです。考えられるのは、直前の詞にある「優しく輝き続ける太陽(を曇らせないで輝き続けさせる)」、「(君に贈る)この歌(を歌われ続ける状態にする)」、「悩みながらも曲を作る主人公(を忙しく活動させ続ける)」等が考えられます。そういう意味では、前述「屋根の苔」は、伏線とも考えられます。
(注8)excuse me forgetting, but these things I do
excuse me, but ~「すみませんが、~をしてくれませんか、~なのです」が基本構造と解釈しました。
■Today’s Word for Protecting Our Planet(地球を守るための今日の言葉)
Carbon Footprint カーボンフットプリント
個人や企業が生きる、活動する上で排出される二酸化炭素(Carbon)などの温室効果ガスの量。あるいはその出所を調べて把握する行為。
Footprintとは「足跡」というのが直訳ですが、自らが地球に立った時の「足裏の面積」と訳すると、Carbon Footprint(カーボンフットプリント)と言う言葉の意味「自らが排出する温室効果ガスは、地球に立った時にどれだけの足裏面積をつかっているか」につながると思います。
2019年8月20日の記事に以下があったのでご紹介します。
ハリー王子のプライベイトジェット機:カーボンフットプリントって何?
サー・エルトン・ジョンは自らのプライベートジェット機を提供して、サセックス侯爵および侯爵夫人(つまりハリー王子とメーガン妃)のニース行きを支援し、「非常に高度で、必要な保護を維持する」と発言しました。
Prince Harry and private jets: What’s the carbon footprint?
Sir Elton John has defended the Duke and Duchess of Sussex’s use of a private jet. The singer said he provided them with his private plane for a visit to his home in Nice to “maintain a high level of much-needed protection”.