FM OTSU ENGLISH HOUR」第30回「We Are the World – United Support of Artists (USA) for Africa」(10 月22日放送)テキスト

We Are the World – United Support of Artists (USA) for Africa
ウィ・アー・ザ・ワールド – USAフォー・アフリカ
Released March 7, 1985
Recorded January 28, 1985
Length 7:02 (album version), 6:22 (single version)
Label Columbia
Songwriter(s) Michael Jackson, Lionel Richie
Producer(s) Quincy Jones, Michael Omartian
1A:ライオネル・リッチー、スティーヴィー・ワンダー、ポール・サイモン
1A’:ケニー・ロジャース、ジェームス・イングラム、ティナ・ターナー、ビリー・ジョエル
1B:マイケル・ジャクソン、ダイアナ・ロス
2A:ディオンヌ・ワーウィック、ウィリー・ネルソン、アル・ジャロウ
2B:ブルース・スプリングスティーン、ケニー・ロギンス、スティーヴ・ペリー、ダリル・ホール
C:マイケル・ジャクソン、ヒューイ・ルイス、シンディ・ローパー、キム・カーンズ
repeat1:ボブ・ディラン
repeat2:レイ・チャールズ
repeat3:スティーヴィー・ワンダー、ブルース・スプリングスティーン
repeat4:ジェームス・イングラム、レイ・チャールズ
■ポイント
アフリカの飢餓と貧困層を解消する目的で作られたキャンペーンソング「ウィ・アー・ザ・ワールド」。37人が出演、すべての印税がアフリカの飢餓と貧困層解消のためにチャリティとして当時63百万ドルが寄付されたと言われています。豪華なメンバーが個性を競うビデオも合わせてお楽しみください。(注14)(注15)(注16)
Enjoy “We Are the World”, a charity single originally recorded by the supergroup United Support of Artists (USA) for Africa in 1985. The promotion and merchandise aided the success of “We Are the World” and reportedly raised over $63 million (equivalent to $144 million today) for humanitarian aid in Africa and the US.
■キーフレーズ
it’s time to ~
今こそ~するとき
■キーフレーズの用例
And it’s time to lend a hand to life
今こそ命へ手を差し出すとき
It’s time to start giving
今こそ与えることを始めるとき
It’s time to save our own lives
今こそ私たち自身の命を救うとき
It’s time to get together as one
今こそ一つになるべきとき
■歌詞
[Verse 1]
There comes a time when we heed a certain call
ある声に耳を傾けるときがきた(注1)
When the world must come together as one
世界が一つになるべきときが来た
There are people dying
死にゆく人たちがいる
And it’s time to lend a hand to life
今こそ命へ手を差し出すとき
The greatest gift of all
命それは一番大切な贈り物 (注2)
[Verse 2]
We can’t go on pretending day by day
わかったふりをして日々を過ごせない(注3)
That someone, somewhere will soon make a change
どこかの誰かが変化を起こしてくれるなんて(注4)
We are all a part of God’s great big family
私たち1人1人が神様のもと世界家族の一員で(注5)
And the truth, you know
そして真実の一部(注6)
Love is all we need
愛こそが私たちに必要なものなんだ
[Chorus]
We are the world, we are the children
私たちこそが世界、私たちこそが子供
We are the ones who make a brighter day
私たちこそが輝く明日を作り出す
So let’s start giving
だから与えることを始めよう
There’s a choice we’re making
私たちの選択にかかっている(注7)
We’re saving our own lives
私たちこそが命を救う (注8)
It’s true we’ll make a better day
私たちこそがより良い日をつくる
Just you and me
まずあなたと私とではじめよう(注9)
[Verse 3]
Send them your heart so they’ll know that someone cares
あなたの心を「みんな」に伝えるんだ、そうすれば「みんな」は誰かが関心を持っていることがわかる (注10)
And their lives will be stronger and free
そして「 みんな 」の生命は強く自由になってゆく
As God has shown us by turning stone to bread
神が石をパンに変えることを示したように(注11)
So we all must lend a helping hand
私たちも手を差し伸べなければならない
[Chorus]
We are the world, we are the children
私たちこそが世界、私たちこそがその子供
We are the ones who make a brighter day
私たちこそが輝く明日を作り出す
So let’s start giving
だから与えることを始めよう
There’s a choice we’re making
私たちの選択にかかっている
We’re saving our own lives
私たちこそが命を救う
It’s true we’ll make a better day
私たちこそがより良い日をつくる
Just you and me
まずあなたと私とではじめよう
[Bridge]
When you’re down and out, there seems no hope at all
あなたが力をなくしているとき、希望はまったく見えない (注12)
But if you just believe there’s no way we can fall
でも、私たちが倒れることなど決してないと信じれば
Well, well, well
そうすれば
Let us realize, oh, that a change can only come
実感しよう、変化がやってくることを (注13)
When we stand together as one
一緒にひとつになって立ち上がれば
[Chorus](以降くりかえし)
We are the world, we are the children
私たちこそが世界、私たちこそがその子供
We are the ones who make a brighter day
私たちこそが輝く明日を作り出す
So let’s start giving
だから与えることを始めよう
There’s a choice we’re making
私たちの選択にかかっている
We’re saving our own lives
私たちこそが命を救う
It’s true we’ll make a better day
私たちこそがより良い日をつくる
Just you and me
まずあなたと私とではじめよう
We are the world, we are the children
私たちこそが世界、私たちこそがその子供
We are the ones who make a brighter day
私たちこそが輝く明日を作り出す
So let’s start giving
だから与えることを始めよう
There’s a choice we’re making
私たちの選択にかかっている
We’re saving our own lives
私たちこそが命を救う
It’s true we’ll make a better day
私たちこそがより良い日をつくる
Just you and me
まずあなたと私とではじめよう
■補足説明
(注1)heed a certain call
heed ~ ~(注億、警告)に心を留める、気をつける、留意する
a certain call は明らかにアフリカからの飢餓を訴える声のはずですが、ここでは「ある声」と訳しました。
(注2)life
, the greatest gift
lend a hand to life
, the greatest gift of all とつながっている(life と同格)、と解釈しました。
(注3)pretend
pretend to ~ ~しているふりをする
pretend that … …を口実とする、…のふりをする
(注4)pretend that someone,somewhere will soon make a change
「どこかの誰かが変化を起こしてくれる」ふりをして(何もしない)、と解釈しました。
(注5)God’s great big family
「私たち一人一人が大きな家族の一員で、死にゆく人や、手を差し出すべき人も私たちと同じ家族で、たまたま今はそうなっているだけ」と解釈しました。
「神」も歌詞の後半で、明らかに聖書に係ることがらがでてくるので、ストレートに訳しました。
(注6)and the truth
直前の文につながっていて、We are all a part of God’s great big family and the truth、と解釈しました。
さらに後述の(注8)にあるように、We = 寄付を与える側、They = 寄付を受ける側 とわけているのではない、と解釈して「わたしたち1人1人は世界家族と真実の一部分」と訳しました。
(注7)a choice we’re making
make a choice 選択する
(注8)We’re saving our own lives
前述の(注5)、(注6)にもあるとおり、We = 寄付を与える側、They = 寄付を受ける側 とわけているのではない、との解釈の根拠となっているフレーズです。
(注9)Just you and me
you は複数なのか、単数なのかは歌い手と聴き手がだれなのか、によると解釈すべきですが、ここでは単数として訳しました。
(注10)them と they を「みんな」と訳したこと
前述の(注8)にあるように、We = 寄付を与える側、They = 寄付を受ける側 と分けているのではない、と解釈し、them, they を「みんな」と訳しています。
(注11)神が石をパンに変える?
聖書のなかに「神が石をパンに変えることを示した」との直接の記述はありません。一部ではそれを根拠に、この歌詞の正確性を議論する向きもあるようですが、ここでは聖書の詩篇104篇14節、15節(詳細は以下をご覧ください)にある「人が地から食物を得る」との表現全般を指していると解釈しています。が、ここでは、歌詞の原文を直訳しています。
Matthew 4
3 The tempter came to him and said, “If you are the Son of God, tell these stones to become bread.”
4 Jesus answered, “It is written: ‘Man shall not live on bread alone, but on every word that comes from the mouth of God.’”
マタイによる福音書 4章
3 すると試みる者がきて言った、「もしあなたが神の子であるなら、これらの石がパンになるように命じてごらんなさい」。
4 イエスは答えて言われた、「『人はパンだけで生きるものではなく、神の口から出る一つ一つの言で生きるものである』と書いてある」。
Psalm 104
14 He makes grass grow for the cattle,
and plants for people to cultivate—
bringing forth food from the earth:
15 wine that gladdens human hearts,
oil to make their faces shine,
and bread that sustains their hearts.
詩篇 104篇
14 主は家畜のために草を、また、人に役立つ植物を生えさせられます。人が地から食物を得るために。
15 また、人の心を喜ばせるぶどう酒をも。油によるよりも顔をつややかにするために。また、人の心をささえる食物をも。
(注12)you’re down and out
you’re down and out を「あなたが力をなくしている」と訳しています。
(注13)realize, oh, that a change can only come
realize 認識する、(しばしば受け身で)実現する
ここでは「認識する」と解釈しています。
■その他
(注14)1985年当時の 63百万ドル = 12,600百万円(126億円!)
リリースの1985年3月7日は、1ドル = 261円でしたが、同年末の12月31日には 1ドル = 200円と(現在から見れば)劇的に高騰し、当時の 63百万ドル = 12,600百万円(126億円!)を寄付したと言われています。
・1944年から 固定相場制度のブレトンウッズ体制
・1971年12月 通貨の多国間調整
(金1オンス=35ドル→38ドル、1ドル=360円→308円にドル切下げ)
固定相場制を維持(スミソニアン体制)
・1976年1月 変動相場制(キングストン体制)
・1985年3月7日 We Are the World リリース、1ドル = 261円
・1985年12月31日 1ドル = 200円
(注15)ちなみに同じ1985年の7月13日に開催されたライブエイドでは、ロンドンのウェンブリー・スタジアムに72千人、フィラデルフィアのJFケネディ・スタジアムに100千人を動員し、のべ127百万ドル = 30,226百万円(302億円!但し 1ドル = 238円/1985年7月15日(月)レートとして)を寄贈したと言われています。
(注16) 音楽を通しての人道支援